生活習慣の見直しで予防・改善できる

近年、死亡原因の約6割が、生活習慣病である糖尿病、高血圧、脂質異常症などによって引き起こされる心疾患、脳血管疾患等であるとみられており、つまり生活習慣病は生命にかかわる疾患とさえ言えます。しかし一方、生活習慣を見直すことによって予防・改善できる余地が大きいのも、生活習慣病の特徴です。生活習慣病は初期のうちは、ほとんど自覚症状がみられませんが、症状が現れる前の早めの改善をお勧めします。
当院では、生活習慣病の診療・管理を行いますので、ご相談ください。

こんな方に受診をお勧めします

• 健診などで何かしら検査数値の異常を指摘された
• 40歳以上である
• 20歳の頃よりも体重が10kg以上増えた
• タバコを吸う
• お酒をたくさん飲む
• 清涼飲料水をよく飲む
• 日頃あまり運動をしない
• 車を使うことが多く、歩く機会が少ない
• ストレスが溜まっている
• 睡眠時間が十分でない
• 食生活に問題がある（下記）
  • 朝食を抜く
  • 夜遅く食べる
  • 間食が多い
  • 食事時間が不規則
  • 食べるのが早い
  • 濃い味付けを好む
  • 脂っこい料理を好む
  • ファストフードやインスタント食品をよく食べる
  • 満腹になるまで食べてしまう　など

高血圧

高血圧の発症・進展には様々な因子が関与すると考えられておりますが、それらの中で血液量増加と末梢血管抵抗の上昇が主要なものであり、多くの高血圧の成因はこの2大主要要因を介し血圧の上昇に寄与します。高血圧すなわち血圧が高い状態が持続すると、動脈壁のストレスが増し、内皮障害や中膜肥厚など動脈硬化が進展します。当院では塩分摂取量の確認検査、頚動脈エコー、脈波測定、胸部レントゲン、生活習慣指導を行っております。

脂質異常症

脂質異常症の診断基準は動脈硬化性疾患の予防を主たる目的として設定されています。LDL-コレステロール、中性脂肪(TG)、HDL-コレステロールと動脈硬化性疾患との関係は脂質値の増加とともに(HDL-コレステロールの場合は低下)連続性に心血管イベントの増加が認められております。当院では定期採血、頚動脈エコー、脈波測定、胸部レントゲン、生活習慣指導を行っております。

糖尿病

糖尿病は動脈硬化性疾患の重要な危険因子です。脳梗塞に関しては、糖尿病患者においてラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞、塞栓性脳梗塞が多く、冠動脈疾患は無痛性心筋虚血が多く診断の遅れにつながるため注意が必要です。当院では定期採血、頚動脈エコー、脈波測定、胸部レントゲン、心電図、生活習慣指導を行っております。インスリン治療は行っておりません。

高尿酸血症

高尿酸血症は、尿酸塩沈着症(痛風関節炎、腎障害など)の病因であり血清尿酸値が7.0mg/dlを超えるものと定義されております。当院では定期採血、生活習慣指導を行っております。

ニコチン依存症

血中のニコチン濃度がある一定以下になると不快感を覚え、喫煙を繰り返してしまう疾患。
たばこを吸うと肺からニコチンが取り込まれ、ニコチンは急速に脳内の腹側被蓋野(中脳)にあるα4β2ニコチン性アセチルコリン受容体（nAChR）に結合します。ニコチンが受容体に結合することで、側坐核(大脳)から大量のドーパミンが放出されます。ドーパミンは快楽に関わる脳内神経伝達物質であり、そのドーパミンの大量放出により強い快感が得られます。たばこの害は周知のとおりですが気管支肺領域に関してはタバコ肺からCOPDへ進展します。そこで当院では禁煙外来を行っております(2021年9月時点ではチャンピックス®販売休止のため禁煙外来も休止中)。

メタボリックシンドロームの診断基準