呼吸器内科は、肺や気管支、胸膜などの疾患や症状を専門的に診療する科目です。
「せきが長引く」「痰がからむ・切れない」「動くと息切れがする」「胸が痛む」といった症状のある方は、呼吸器疾患が隠れている可能性がありますので、早めに受診なさるよう、お勧めいたします。
当院で受診機会の多い疾患としては「喘息」「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」「気管支拡張症」が主な疾患です。呼吸器疾患の主訴は咳、痰、呼吸困難がほとんどでありこれら症状が長引く場合は受診をお勧めします。
診療の流れ
咳嗽診療フローチャート
気管支喘息
喘息は、気道の慢性炎症を本態とし、変動性を持った気道狭窄(喘鳴、呼吸困難)や咳などの臨床症状で特徴づけられる疾患です。当院で最も受診人数が多い疾患です。診断、治療、経過の評価を行っております。
喘息診断検査
スパイロメータ
- 喘息は可逆性試験で診断
- スパイログラムでCOPDの診断
呼吸抵抗測定
- 補助診断。
検査に努力が不必要
呼気NO濃度測定
- 補助診断。
検査が簡便
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコ肺を主とする有害物質を長期に吸入暴露することにより生ずる肺疾患であり、呼吸機能検査で気流閉塞を示します。当院では喘息患者の人数に比べ少ないと思われます。しかし潜在的なCOPD患者数は多いため、呼吸機能検査の充実に伴い今後はCOPD診療を拡大していきます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群の診断は、無呼吸低呼吸指数(AHI)が5以上で日中の過度の眠気などの症状があると定義されます。
当院では自宅で行える簡易睡眠時無呼吸検査を扱っておりますが、入院を必要とする精密睡眠時無呼吸検査は当院では行っておりません。
気管支拡張症
気管支拡張症は、不可逆性の異常な気管支の拡張が存在する状態を指します。様々な疾患によって引き起こされ疾患名というよりは症候群と考えるのが適当と言われております。当院では総合病院で長く経過を見られた後に紹介されたケースや偶発的な胸部レントゲンから発見されたケースが多く、治療適応者にはマクロライド少量長期療法を導入しております。